六甲山(芦屋ロックガーデン〜東お多福山) (697m) 兵庫県
2006年5月26日(金) 同伴者 ナシ (飛行機・電車利用) |
この山旅はWEBの力が後押しし実現した貴重な山旅でした。
一生 登ることは無かったであろう日本近代アルピ二ズムの聖地を訪ねることができました。
大正末期に藤木九三(ふじききゅうぞう)さんを創始者に旗揚げされたRCCが
ホームゲレンデとして開拓したロックガーデンは日本の登山史上に輝かしい一頁を刻んだといえるでしょう。
そんな大先輩達が血潮を滾らせた地をこの目で観ることができ この上無い歓びと感動を得ようとは・・・
自宅 04:40---最寄駅05:03===05:21東急大井町駅05:30===(空港リムジンバス)===06:00羽田空港 06:45===(ANA便)===07:55神戸空港08:05===(ポートライナー)===08:20三宮駅08:37===(阪急神戸線)===08:53芦屋川駅09:15---09:40滝乃茶屋(高座の滝)10:00---10:20鉄塔10:25---10:30地獄谷A懸垂岩下------10:35A懸垂岩上---10:55ピラーロック---11:05風吹岩11:15---11:20横ノ池---11:50雨ケ峠--- 12:05東お多福山12:15---12:40東お多福山登山口バス停13:06===(バス)===13:35芦屋川駅13:56==(阪急神戸線)===14:18阪急梅田駅---JR大阪駅14:33==(JR大阪環状線)===14:51寺田町駅着 |
風吹岩(かざふきいわ)より見下ろす地獄谷の登ってきた岩稜
早朝の自宅出発ということで眠気も誘うが当日の天気予報が午後から
降水確率50%とのこと、午前中の下山を念頭に登山を開始しました。
阪急芦屋川駅 高座谷に沿い上流へと歩く 分岐点には案内板が
阪急芦屋川駅前には登山者達が待ち合わせに利用するには好都合な小公園があり
当日も何人かが待っておりました。 コンビ二にて飲料とおにぎり、スナックを購入して
登山地図を購入すべく書店を覗くも開店時間までは待てずに地図を持たずの出発となった。
駅からは高座谷沿いに高級住宅街の山手地区をロックガーデンを目指して車道を歩き出す
荒地山への分岐 滝乃茶屋 高座の滝と護摩堂
荒地山への分岐を過ぎると車道も徐々に幅が狭くなって、やがて林道風な道となってきた。
駅から30分弱にて茶店が2軒ある高座の滝につき滝乃茶屋にて
山と渓谷別冊「六甲山へ行こう」780円を購入し付録の折込地図を手にできた。
出発前にWEBの友人(杭州さん)が緻密な実踏レポートをメールで送ってくれた為
大凡の行程と過去の見知らぬ地を歩いて身に付けた3D的な地形図はすでに脳裏にインプット済みでした。
しかし確認の意味も兼ね杭州さんからのアドバイスを忠実に守り地図の携帯は実行しました。
藤木九三卿レリーフ 中央稜上の岩稜スタート地点
高座の滝の左横には藤木九三卿のレリーフがあり、これと同じレプリカを北アの穂高岳(滝谷出会)
にて見たことがあったので聖地と現地との2ケ所で見たことになった。
レリーフに拝礼を済まして急になり始めた階段状の山道を登りだし、やがて岩稜状の
稜線上に出ると上部には目標としていた鉄塔が見えてくる。
登ってきた下部を見下ろすと芦屋から大阪方面の市街地が白けてはいるが見渡せた。
ロックガーデンと書かれた案内板付近ではこの程度がなぁ〜なんて思いながら先を急ぐ。
この道が中央稜と呼ばれている一番人気のコースらしく、花崗岩の丸みのある岩が山の古さを
物語っていて、なかなか楽しそうな登山道でした。
中央稜より第一鉄塔を見る 芦屋の市街地遠望
鉄塔のある広場に到着すると地獄谷側の展望が開ける。見渡すと上部に伸びるリッジ状の岩稜が
目に飛び込んできました。 ここだっ! やっとロックガーデンの核心部を見る事ができました。
水分補給後広場左奥から稜線左側の谷筋へ下るふみ跡を下りだすが明瞭だった。
下りきったところが地獄谷を下部から沢登りコースとして登って来る踏跡と合流しA懸垂岩下につく
A懸は傾斜が70度前後、20m位の高さのゲレンデとして利用される岩壁でした。
若い頃ならノーザイルで登れる程度のゲレンデとしては初級用だなぁ〜と感じました。
その左側より、いよいよの稜線へと登りつめると上部に続くリッジが登攀欲をそそる。
技術的には問題がない平凡なリッジであるがふみ跡がエスケープばかりしているため
時間的に余裕のない私にとっては好都合であった。
今回も何時も通りの通勤靴での登行であったが花崗岩のフリクションも良く利き、泥まみれにも
ならずに快適な登行ができました。しかし花崗岩が風化して砂状となりスリップの注意が必要であった。
地獄谷から岩稜上へでる A懸垂岩上 風化した花崗岩の合間を登る
リッジ上部にはピラーロックと呼ばれる岩塊が左下に見下ろせ、付近は風化した花崗岩の広々とした、
フェース状と様相を変えた。とても気持ちの良いところでした。
ピラーロックを見下ろす 岩尾根上部の風化した岩稜 岩稜上部
3つ目の鉄塔が近づくころに風吹岩に登りつめた。ここで中央稜コースと合流するが
遠足の生徒だろうが騒々しい話し声が下部から近づいてくる。
広々とした広場では野生の猪が突然姿を現した。
出没することは知っていたのだが、まさか!って気持ちでした。
風吹岩からは天気さえ恵まれれば遠くに関西空港や生駒の山々まで見渡せると
休憩していた登山者が教えてくれました。あいにく雨の降り出す間際ということで
下部に芦屋の市街地を見渡すのが精一杯でした。
風吹岩で出会った野性の猪 風吹岩にて 登ってきた岩稜を振り返る
雨の降り出すことを嫌い早々に風吹岩を後にし、チョイト寄り道にて横ノ池経由で先を急ぐ、
途中、芦屋CCのゴルフ場内を通過するが入り口と出口には猪除けの扉があった。
静かな横ノ池 分岐点の案内板 道標
ロックガーデンから遠ざかってしまうと後は東お多福山経由で下山あるのみ、歩け歩けと気が先を急がせる
雨ケ峠の案内板 雨ケ峠 東お多福山にて
東お多福山頂上は小広く休憩するには絶好な地点でした。
朝から何も食していなかったため空腹が手伝いおにぎり2個をペロリ。
バスの運転時間を知っていたために時間に余裕を感じて少々長居をしてしまい、
しょぼしょぼと雨の気配を感じつつ下山を開始した。
東お多福山登山口バス停
東お多福山登山口バス停に着いたと同時に雨が降り出しました。
屋根付きのバス停であったために濡れずに済みました。
バスは1時間に2本 有馬温泉〜芦屋間を走っていて
待つこと15分でバスに乗車し予定時間通り、無事に下山できました。
ロックガーデンを歩き、藤木九三卿の精神を少しは肌で感じることができました。
夢馳せた青春時代はすべて近代アルピ二ズムの精神が駆り立てたのだろう!
六甲山は決してハイキングだけの山ではないことを知って頂きたいものだ。
ありがとう! 六甲山
index Home 韓国DE登山 イルボン君のHome Page